神奈川消防学校 熱画像直視装置研修 活動レポート

神奈川県消防学校で実施した講義・実技訓練について内容をまとめましたので、是非ご確認ください。

神奈川県消防学校について

神奈川県消防学校は神奈川県厚木市にあり、神奈川県下24消防本部の消防職員、消防団員及び民間消防関係者に対しその任務遂行に必要な専門知識及び技術の修得を図り、体力、気力の練成と人間性豊かな人格の形成、勇気、確固たる使命感と倫理観を持った消防人及び消防関係者の育成を図ることを教育の基本方針としています。施設・設備は訓練用にポンプ車、各種救助工作車、はしご救急車があり、訓練用電車、高層訓練塔や都市型の地下街訓練施設、トンネル訓練施設、迷路質等様々な場面を想定した設備を保有しています。最大256名を収容可能な宿泊施設もあります。学校風景.jpg

 

今回の熱画像直視装置研修会を計画したきっかけは?

2020年に長野県消防学校で実施された専科教育内で「熱画像直視装置研修」が実施されたとお聞きし、当消防学校でも実施できないかと問い合わせたところ、「令和3年度消防職員専科教育、警防科及び救助科」で実施の運びとなりました。

今回の専科教育ではどのような講義を実施されましたか?

座学と熱画像直視装置を用いた濃煙下での要救助者の検索訓練とフラッシュオーバーを再現しての温度確認です

座学様子.jpg

神奈川県消防学校で保有されている熱画像直視装置は?

当消防学校ではFLIR K55を2台導入しています。神奈川県下の多くの消防本部でもFLIR社製の熱画像直視装置が配備されています。

熱画像直視装置研修会を受講されての感想をお聞かせ下さい。

座学では熱画像直視装置の活用事例、過去(残火確認)から現在(屋内進入)へのトレンド変化、赤外線特性による“見えるもの、見えないもの、なぜ煙を透視できるか?”のお話等、受講者は大変興味深いお話を聞くことができたと思います。実技ではスモークマシーンを使った疑似検索訓練を行いました。熱画像直視装置無し・有りで検索時間を測定した結果、熱画像直視装置無しでは4分30秒、有りでは30秒で要救助者に扮した隊員を発見できました、この“4分”は実際の現場で非常に大きな時間差であることを体感できました。私自身も実際の濃煙下の現場へ屋内進入した経験がありますが「広い」と感じた部屋が、煙が引いた後にその部屋を見て意外と「狭かった」と感じたことがありました。熱画像直視装置は濃煙下や現着時のサイズアップには欠かせないツールだと思います。

訓練の様子.jpg

熱画像直視装置研修会を受講されたことにより今後どのような効果が期待できそうですか?

当消防学校では、検索活動・注水支援に熱画像直視装置を活用するよう教育課程へ組み入れている必要があると感じています。要救助者・消防隊員の命を守るツールとして活用したいと思います。

インタビューに応えて頂いた方
神奈川県消防学校
蛭田修司様(大和市から派遣)
大友拓也様(横須賀市から派遣)

インタビュー神奈川消防.jpg

神奈川消防活動レポートのダウンロードはこちら

その他にも活動レポートを載せておりますので、以下ページよりご確認ください。

  • 江南市消防本部 活動レポートはこちら
  • 徳島市消防局 活動レポートはこちら
  • 島根県消防学校 活動レポートはこちら
  • 南魚沼市消防本部 活動レポートはこちら
  • 成田市消防本部 活動レポートはこちら
  • 笛吹消防本部 活動レポートはこちら
  • 上尾市消防本部 活動レポートはこちら
  • 煙の向こう側を撮影:動画はこちら
  • FLIR熱画像装置堅牢性(耐熱、振動、回転、落下、防水):動画はこちら

FLIR熱画像直視装置の詳細はこちら

その他お問い合わせはページ内フォームに必要事項を記入の上、送信ください。

関連記事