音響(超音波)カメラの原理 なぜ超音波カメラでエア漏れを可視化できるのか?

気体が小さい穴や隙間を通って高圧側から低圧側に移動する(気体のリークが発生する)ときに、乱流が発生します。この乱流は人間の耳では聞くことのできない超音波を伴っており、FLIR Si124は超音波マイクロフォンで乱流に伴う超音波を検出しています。FLIR Si124には124個のマイクロフォンが搭載されており、超音波の音圧やセンサーに到達した時間差などからリーク箇所や漏れ量を算出し、ディスプレイ上にリアルタイムでエア漏れ箇所を表示します。

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なぜ124個ものマイクが必要か?

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図1 マイク数と検出能力の関係

 

検出能力に直接的にかかわるのがマイクの数です。マイクの数を少なくできればイニシャルコストが下がるというわかりやすいメリットが得られますが、代わりに検出精度や測定距離などに目をつぶる必要が出てきます。マイクの数を重視する理由の1つは、マイク数が少ないものよりも測定距離を伸ばすことができること。もう1つは漏れ箇所の位置特定の精度が向上することです。

FLIR Si124は設備を俯瞰して気になる箇所が見つかったら近づいて精密に検査することが可能で、多数のFLIR Si124ユーザーから、従来の検査方法や測定機器に対して点検効率が高いというフィードバックを得ています。

 


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産業用音響(超音波)カメラ FLIR Si124が優れているポイント

従来のエア漏れ検知器には40kHzを検出帯域に設定にしているものが多くありますが実際には40kHzのみにリークに伴う超音波が発生しているわけありません。

また幅広い帯域に対応できるように使用者が帯域を設定するタイプの検出器がありますが、検出できる帯域を広げてしまうとカタログスペック上は性能が高いように錯覚してしまいますが、実際には感度が悪化して検出能力の低下をまねきます。

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図2

 

図2は、実際の使用現場である工場などの生産設備において、どの帯域を使用するのが最も効率が良いのかを表したものです。騒音に対してエアリークの音圧が高いのが20-30kHzであり、この帯域を使用することで、周囲ノイズの影響を抑えてリーク音を効率よく捉えることができます。FLIR Si124のデフォルトのセッティングでは主にこの20-30kHzの帯域を使用して、カメラが自動的に検出を行います。


騒音が激しい現場でも使用可能ですか?

工場では、プレス機やエンジン音など様々な騒音が混在しています。その中で、エア漏れの検出に最適な帯域を自分で判断し見つけることは困難な作業です。FLIR Si124はエア漏れによって発生する音響プロファイルを予め機器自身に学習させているため、作業者が周波数などの調整や設定を行う必要がありません。現場で細かい調整を行うことは測定者にとって大きなストレスですが。FLIR Si124であれば機器の操作は不要で、リークの発見に集中することができます。

産業用音響(超音波)カメラFLIR Si124の性能を実際にお試しになりたい方は、お問合せフォームにご連絡ください。弊社製品担当者または正規代理店より連絡させていただきます。

 

 


日本唯一のアトマイズアルミ粉専業メーカーミナルコ株式会社 産業用音響カメラFLIR Si124使用事例

FLIR Si124アプリケーションストーリーエアリークの見える化って可能ですか?

産業用音響カメラFLIR Si124アプリケーションストーリーではミナルコ株式会社取締役社長柳生氏、製造部長 山口氏、業務部長 岩出氏に話を伺いました。

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 産業用 音響(超音波)カメラ FLIR Si124


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