マシンビジョンってなあに?

みなさんはあまりお気付きではないかもしれませんが、マシンビジョン技術はいたるところに使われています。食品から半導体や布地まで、大量生産されるものはすべて、生産ラインの自動化や品質検査にマシンビジョンが使われているのです。その名が示すように、マシンビジョンとは、基本的にはコンピューターなどのシステムが物を見られるようにする機能です。システムは、マシンビジョンで得た画像を分析し、それをもとに決定や分類を行います。製品の自動検査や顔認証、衝突回避技術などが可能になったのも、マシンビジョン技術のおかげです。

マシンビジョンカメラは、たとえ常に振動しているような厳しい環境であっても、24時間、365日、長期にわたり絶対的な信頼性で作動し続けることが求められます。マシンビジョンの基本動作としては、まずカメラが外部信号に基づき瞬時にイメージキャプチャーを作動させ、信号を送って照明や他のカメラを作動させます。次に、画像解析ソフトウェアが機械に様々なアクションを起こさせます。例えば、欠陥部品を除外する、パッケージを分類する、血液サンプルを分析する、ロボットを誘導する、などです。

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マシンビジョンカメラには、特定のタイプの画像を操作し作成するために、たくさんの機能が備わっています。マシンビジョンの基本機能および高度な機能は次の通りです。

  • 視界の中の狭い範囲を認識し、その他の背景を無視
  • 自動色調補正
  • タイムスタンプで画像を他のセンサーからの時刻情報に同期
  • イメージキャプチャーを他のハードウェアデバイスからの信号に同期
  • イメージキャプチャーを複数のカメラに同期
  • 自社製ソフトウェア開発キットでカメラのコンフィギュレーションを精密に制御
  • 他社製のマシンビジョンソフトウェアとの統合を容易に

マシンビジョンにより、電子システムと機械システムは、視覚情報をもとに決定を行えるようになります。開発者はそこからさらに一歩進み、ディープラーニングを用いて複雑で主観的な意思決定を即座に自動化することができます。ディープラーニングは、人間の脳がデータを処理する方法を模倣したもので、注視すべき異常と自然な変動とをニューラルネットワークを使って区別します。その結果、より複雑なパターンの分析が可能になり、システム開発が加速し、製品の品質と生産性を向上させることができるようになりました。

通常、ディープラーニングシステムは、カメラとコンピューターシステムを別途に用意する必要があります。通常、ディープラーニングシステムは、カメラとコンピューターシステムを別々に用意する必要がありますが、フリアーの Neuro テクノロジーなら、学習済みニューラルネットワークをカメラに直接デプロイすることが可能です。これにより、多くの場合ホストPCが無くてもカメラ上で直接意思決定が行えるため、システムにかかるコストが削減され、システムの複雑さも軽減されます。Neuro テクノロジーは、製品の格付けや分類、手話の翻訳、ドローンの衝突の危険検出、パイロットやドライバーの覚醒状態のモニタリングなど、幅広いアプリケーションに最適です。

マシンビジョンおよびディープラーニングソリューションの詳しい情報はこちらをごらんください: https://www.flir.com/iis/machine-vision/

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