赤外線サーマルカメラ ターゲットの認識と識別
赤外線サーマルカメラがターゲットを検知・識別できる距離は、多種多様なカメラのどれを使うのか、また、どんな大気条件にあるのかという点に左右されます。 大半のメーカーは、カメラ性能範囲を数値で示しています。 一方、赤外線サーマルカメラ大手である当社では、実際の検査結果を公表して、現場でカメラが発揮する性能範囲を実証しています。
赤外線サーマルカメラ業界では通常、「検知」「認識」「識別」という3つの業界基準に従って、赤外線サーマルカメラシステムの性能範囲を表示しています。
検知とは、ターゲットをモニター上で単に見て取れることを意味します。たった1ピクセルでもかまいません。 認識とは、ターゲットが島なのかボートなのかを判断できることを意味します。ほんの5、6ピクセル程度の場合もあります。 識別とは、「人的活動の識別」という意味です。
人的活動の識別は、重要度の高いベンチマークです。巡視艇・警察艇・消防艇・警備艇が出動する際に乗組員がまず関心を持つのは、ターゲットの船舶に人間は乗っているのか、何人乗っているのか、何をしているのか、を確認することだからです。
検知画像
検知とは、モニターを見て「何かがある」とわかる状態です。 カメラ上ではわずか1、2ピクセルであり、それがそのままモニターに表示されます。
認識画像
認識とは、映っているのが小島や標識ではなく船だとわかる状態です。 フリアーシステムズでは、30フィート(約9m)の船舶をベンチマークとして用いています。
人的活動の識別画像
フリアーシステムズでは、「識別」ではなく「人的活動の識別」と表現しています。 巡視艇・警察艇・消防艇・警備艇ならびに商業用船舶では通常、ターゲットの船舶上で人が動いているかどうかを確認し、活動の様子を大まかに把握したいと考えます。