ケーススタディ:Teledyneのイメージングソリューションを利用した重要な社会インフラ資産の管理

Data Collection社では、路面検査と資産や在庫の管理にTeledyneのBlackfly SカメラやLadybug球面イメージングカメラを統合して活用しています。

 

「DCHへの入社以来、ほぼ15年間にわたって成長を見守ってきましたが、今やROMDAS™システムは世界の最先端システムと競争できるレベルへと成長しました。ここまで成長できたのは、お客様を第一に考える当社の研究開発やサポートの方針だけでなく、業界との緊密な関係や、特にTELEDYNEのような素晴らしいサプライヤーによるサポートのおかげです。」

- ベン・クロットワーシー、DCLオペレーションマネージャー

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はじめに

Data Collection Ltd(DCL)は、道路の保守や計画、予算配分に不可欠な資産・舗装管理ソリューションを専門とするニュージーランドの会社です。

 

DCLでは、費用対効果に優れた先進的なインフラ資産管理技術(道路計測データ取得システム)を開発しました。様々なカメラやセンサーを利用できるモジュール設計で、世界的に認められた資産管理ソリューションとなっています。カメラとセンサーは、直感的なソフトウェア・プラットフォームDataView™でリンクしています。特定のデータを収集するためのシステム設定も簡単です。

 

ROMDAS™には30年以上にわたる実績があり、世界60カ国以上の政府で導入され、エンジニアや研究者からの信頼を得ています。

 

ROMDAS™は、世界中の多くの公共/政府部門で、資産管理ソリューションとして採用されています:ROMDAS™

 

  • ヒマーチャル・プラデーシュ州公共事業部
  • カルナータカ州公共事業部
  • ジョージア道路部
  • オランダ政府

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お客様の目的

お客様の投資効率の最大化

各国における経済の大動脈として機能する道路。各国政府は、この重要なインフラに対する予算を計上し、改善・維持に努めています。ROMDAS™は、トップクラスのインフラ資産管理ソリューションで、高精度のデータを提供してインフラ投資に対する最高のリターンを実現します。

 

豊富なマッピングデータがあることで、インフラ整備を担当する公共機関は十分な情報に基づいた意思決定を行うことができ、予算を効率的に執行できます。

 

課題

高い空間移動精度を備えた高解像度画像

ROMDAS™ に搭載されたカメラにより道路回廊の資産や在庫の記録を行い、舗装表面の視覚的な状態を確認します。カメラは通常、時速80~100キロで走行する車両の屋根または後部に設置します。車両は高速で走行しているため、記録される画像はかなり不鮮明です。路面が舗装されているかに関わらず、車両が高速走行していると、振動により急激な光の変化が生じます。

 

「画像から資産を特定するには、収集した画像の安定性が重要ですが、これが大きな課題となります。」 - ベン・クロットワーシー、DCLオペレーションマネージャー

 

PCとカメラとの距離

設置にあたっては、PCとカメラとの距離が重要な要素となります。多くの場合、ケーブルの長さによって最適な画像の撮像が制限されるため、困難が伴います。

 

カメラは車両の外部に設置されますが、設置状況は国によって異なります。

 

撮像した画像の正確なGPS位置情報

DCL が必要とするのは、 ROMDAS™ ユーザーが高解像度の画像とインフラ資産の正確な測定と位置情報を得られるカメラの統合方法です。このシステムは、通常の速度で走行しながら、クラック、わだち掘れ、ポットホール、マクロテクスチャ、ラフネス、標識など、沿道資産の画像と地理参照データを収集する必要があります。

 

「Ladybugカメラは革新的なアプリケーションです。当社のモバイルマッピングやAIツールと組み合わせれば、ビデオを見ながら画像から直接、資産のGPS座標を抽出することができます。」 - ベン・クロットワーシー、DCLオペレーションマネージャー

 

ソリューション

ROMDAS™は複数のTeledyne FLIR IIS統合カメラセットアップを使用して、ビデオから直接、道路沿いの資産の状態と位置を収集し、測定します。

 

DCLの資産管理ソリューションには、以下のカメラを採用しています。

 

Blackfly S USB 7.1 MP カラーカメラ

 

アプリケーション:道路用地、資産および在庫管理、視覚的な状態

The Blackfly Sカメラでは:

 

資産と在庫情報を得るために道路回廊を撮像します。

視覚的な状態を確認するために舗装表面を撮像します。

「Blackfly SカメラはDataView™ソフトウェアを使用して、ビデオからの直接計測を行います。」 - ベン・クロットワーシー、DCLオペレーションマネージャー

 

Ladybug5+ および Ladybug6

 

アプリケーション道路用地、資産および在庫管理

TheLadybug5+ および Ladybug6カメラにより、資産管理のために道路回廊の360度画像を撮像します。その後、後処理ソフトウェアや モービル・マッピング・ソフトウェアで画像を表示し、解析や計測を行います。

 

「より高解像度のカメラが必要なお客様もいらっしゃいます。その場合、Ladybugカメラを使用します(動画リンク)。こういったカメラをROMDAS™セントラルユニットのコンピュータシステムおよび多機能モジュールと同期することで、目的に応じた様々な機能を実現します。」 - ベン・クロットワーシー、DCLオペレーションマネージャー

 

カメラ、ROMDAS™セントラルシステムのハードウェアやソフトウェア(コントローラユニット、周波数レーザー、距離測定器(DMI)、全地球航法システムセンサー(GNSS)ユニット)、そしてラップトップやカスタマイズされたコンピュータシステムとの統合は、適切なケーブル、PCB、コネクタを用意すれば簡単にできます。

 

 

図1に、ROMDAS™ がROW、Pavement、360度全天球カメラの接続に使用するアクセサリコンポーネントを示します。

 

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図1 ROMDAS™で使用する付属部品

 

コンピュータ・システムの設定は、ROMDAS™ システム構成に組み込むカメラの台数によって異なります。カメラは設定した間隔で起動し、道路情報を撮像します。カメラには順次走査技術が採用されており、ビデオフレーム全体を高解像度画像で表示して分析できます。画像は地理参照を行い、後処理ソフトウェアで見ることが可能です。

 

 

また、自由にカスタマイズできる画像を重ね合わせることができ、必要に応じて測量に関する詳細かつ実用的な情報をGPS参照と合わせて表示することもできますので、使いやすい仕様となっています。画像はJPEG出力できますので、標準的なメディアプレーヤで見ることができます。

 

「PavementカメラとROWカメラにはBayer RG8画像撮影フォーマット、360度球体カメラにはJPEG 12 PGRファイルを使用し、画像処理フォーマットには高品質リニアを使用しています。」 - ベン・クロットワーシー、DCLオペレーションマネージャー

 

Ladybug6カメラに関するお問い合わせは、MV-Japansales@teledyne.comまでご連絡ください。